子どもたちから世の中を見ると・・・?

甥っ子、姪っ子を見ていて思うこと。

 

そんなに贅沢なんかできなくても、そんなに特別扱いなんかされなくても、お父さんとお母さんの暖かい眼差しと、子どもたちにしっかり正面から向き合う、養育者のまっすぐな想いが伝われば、子どもってスクスク伸びやかに育っていけるものなんだなぁと感じます。

 

甥っ子姪っ子の眼差しには、大人への信頼感が、しっかり育っていることが分かります。

私の兄弟たちは言います。「子どもなんて勝手に育っていくものだから」と。“勝手に!?ちがうちがう、ポイントちゃんと押さえてるからだよ~”と内心思いつつ、「ふ~ん」なんて答えてますが、そう、私の兄弟たちは、無意識にごく自然に親業を成し遂げていっている。

 

親に愛情こめて育ててもらった人は、親になるのにハンディが少ないんだろうなって思います。自然にできちゃう。だから、自然にできない人の辛さが分からないという怖さもあります。

 

児童養護施設で生活する子どもたちの中には、反応性愛着障害といって、人見知りなんか全くなくって、だれかれ構わず愛想を振りまいて大人とすぐに仲良くなってしまう子どもたち、逆に全く関わることを拒絶する子どもたちがいます。

一見全く逆の行動をしているように見えますが、根底にある悲しみは同じです。「大人の愛情なんて信じられない、だから大人が作った世の中も信じられない、どうせ見捨てられるのなら何も信じない。」(ご存知の通り、児童養護施設に入所している子どもたちの7割前後が、家庭で養育者からの虐待を受けてきています。)

すっかり仲良くなれたと感じたのに、別れ際の彼女・彼らの眼差しは、ドキッとするほど冷めているんですよ。ああ・・と思います。どうやったら大人や世の中への信頼を回復してもらえるのかと。

 

疑いなく親や大人の愛情を信じられるって、当たり前のように思えますが、実はものすごいこと。

 

施設で生活している子どもたちは、パッと見、ごく普通に育っている子どもたちと見分けがつきません。でも、こころの深い深い部分で、とても傷ついているのです。そのまま大人になった方たちもそうです。

 

私たち臨床心理士が、彼らのためにできることはごく限られたことです。大人って信じるに足る存在なんだって思ってもらいたい。非力かもしれませんが、決してあきらめず、根を上げず、投げ出さず、できるところから1つ1つ積み重ねていきたいです。

 

行政にもそうあって欲しいと思います。

 

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