もう諦めて受け入れるしかない?

「それって、週何日の仕事?」

 

大学院の修了を前に就活をしている時、

仕事に就いてから大学院時代の仲間と近況報告をする時、

当たり前のように出てくるセリフです。

私は大学院を1年前の春に修了したばかりの若輩者ですが、

同期で“常勤”の仕事に就いている人は知っている限り1人もいません。

 

週5日は働きたいと思えば、

「週4日+週1日」「週3日+週2日」「週3日+週1日+週1日」など、

複数の仕事を組み合わせるしかありません。そうすれば、当然のこと、

「平日は仕事、土日祝日は休み」にはならないこともしばしば。

それ以前に、週5日分の仕事を見つけることも難しくなっています。

 

ようやく仕事が見つかっても、職場での役割が明確でなかったり、

専門職のはずなのに受付・事務作業が中心だったりということもあります。

 

待遇面も、昇給やボーナスがある仕事はまれです。

 

大学院を修了して初めて就いた仕事を1年で辞めたという人も、多くいます。

 

「心理の先生ってすぐ変わるもんね」

 

私は児童養護施設で働いていますが、

ある子どもがポロッとつぶやいたセリフです。

実際、この2年あまりで私が3人目の心理職員です。

 

児童寮で子どもの日常生活の支援を行っている直接処遇職員と呼ばれる職員は、

子どもにとっては親代わりの存在ですが、

その職員も何年かで入れ替わっていきます。

それが当たり前だし、そのことをもう諦めて受け入れるしかないんだ。

心理の先生だって同じだ。

そんな思いが、伝わってくる一言でした。

 

さまざまな職場を経験していくことで、

自分の臨床心理士としてのスキルを上げていく。

それが、よりよいサービスを提供することにつながる。

こういう考え方もあるでしょうし、

必ずしも“常勤”という雇用形態や一つの職場で長く働き続けるということが、

絶対によいということではないと思います。

 

けれども、現状は、それ以前の問題です。

不安定で、安心できない雇用がとても多いのです。

 

どんな仕事でも、1年で担い手が変わってしまっては、

できることはおのずと限られるでしょう。

心理の仕事は、他のいろいろな仕事と違って特別だとは思いません。

ただ、人を相手にする、こころに寄り添う、

じっくり向き合えるだけの安心が必要なのです。

 

 

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