逃げてはいけない

 臨床心理士ユニオンに対して一部blogで
「給与待遇に不満があれば辞めればいい」
「そういう職場を選んだ自己責任だ」と
 いう無責任な評論があると仄聞している。
 しかし,それは本末転倒な「言いがかり」である。

 

 大変なケースに直面しているからこそ,そこで戦う必要がある。
 臨床心理士という仕事は,場合によっては逃げてはいけない仕事なのである。
 なぜなら、クライアントの多くは、さまざまな意味で社会的弱者なのだ。
 特に被虐待者などのケースでは一貫して安定した姿勢が重要である。
 つまり現場から背を向けてはいけない職種なのである。
 諸条件が酷いからということで背を向けないで留まり、
 その場所で安定した仕事が出来るよう、
 様々な働きかけをしていくことが重要だと考えている。

 

 さらに,そういった責任感を持っているからこそ
  専門職として評価をされていくものではないだろうか。
 臨床心理士ユニオンは、少なくとも雇用面での一定の安定を
 各領域の臨床心理士が保つことを可能にして、
 「逃げることは出来ない」「しかしこの待遇では生活が成立しない」
 というジレンマを改善していくツールなのである。

 

 また,臨床心理士自身が置かれている不安定な雇用や、
 被雇用者としての権利も守られていない業務委託など問題からも、

 目を背けてはいけない。
 そういった待遇等の矛盾からも逃げてはいけないのだ。
 孤高のポーズを捨て、普通に世の中で生きる人間として俗事にまみれ、
 自分たちで自分たちの食い扶持の確保をしていくことからも逃げてはいけないと思う。

 そのためには現状を見て現実的に改善できることを
 ユニオンという組織力によって行っていくことが大切であると考えている。

 さらに多くの臨床心理士が当ユニオンに加入されることを、

 組合員として心から願っている。

(T)